あまり時間がないのでここだけ更新しています。
その日書いた分をまとまりなく記事にしています。
ある程度まとまったらHTMLにする予定です。
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ばたばたと足音を立てて、犯人はリビングを走りだした。けたたましい音を立てて、扉を開ける。廊下を走り回る。大人の足音。子供の足音。逃げる。額を床に貼り付けて、その足音を聞いている。
あーちゃんの母親が、膨れた肉の切れ目から黒い目でおれを見ていた。同じ高さで視線が泳いでいた。だから目が合った。
憎悪の篭った色をしていた。
彼女の子供は、殺人鬼に追い掛け回されている。小さな手足で家中を逃げ回っている。足音が聞こえる。
母親は憎悪の篭った目でおれを見ていた。
今だからそう思うのだろう。本当の所なんてわからない。彼女はこの後、一言も発することなく間もなく死んだ。死因は刃渡り十五センチほど鋭利な刃物による刺殺だった。全身を十数箇所、えぐられていた。この数分後の出来事だ。だから彼女が、おれについて何を知っていたのか、判らないのだ。
ただおれは、この母親から憎まれて当然だろうと思っている。
おれは地面に落とした包丁を拾おうとした。迷っていた。あーちゃんの足音が聞こえた。
包丁の柄に指が触れた。
迷っていた。
これをどう使えばいい?
あーちゃんの母親が、膨れた肉の切れ目から黒い目でおれを見ていた。同じ高さで視線が泳いでいた。だから目が合った。
憎悪の篭った色をしていた。
彼女の子供は、殺人鬼に追い掛け回されている。小さな手足で家中を逃げ回っている。足音が聞こえる。
母親は憎悪の篭った目でおれを見ていた。
今だからそう思うのだろう。本当の所なんてわからない。彼女はこの後、一言も発することなく間もなく死んだ。死因は刃渡り十五センチほど鋭利な刃物による刺殺だった。全身を十数箇所、えぐられていた。この数分後の出来事だ。だから彼女が、おれについて何を知っていたのか、判らないのだ。
ただおれは、この母親から憎まれて当然だろうと思っている。
おれは地面に落とした包丁を拾おうとした。迷っていた。あーちゃんの足音が聞こえた。
包丁の柄に指が触れた。
迷っていた。
これをどう使えばいい?
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