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 以前演劇の稽古場に使ってた所の近くに行ってみたら、その稽古場がアスベスト除去のために工事してた。


 まだまだ考えた。一つ下の記事の続きです。
 複数人登場人物を出すからには、それぞれの見せ場について考えないといけないなと。

 で出す予定の無かった竹谷について考えた。

 出生も知れない野生児のような浪人。剣術大会で一度対峙し、その後の旅で数回にわたって追っ手として戦うことになり、最後には共に悪と戦うことになる。
 これが剣術大会でぽっと出てくる人物では勿体ない。
 前半部分の登場シーンが、導入に使えるのでないか?

 主人公の久々知が剣術道場師範代なら、道場での修行シーンも必要だ。
 しかしただの修行シーンではつまらないし、出す意味がない。
 ここに竹谷だ。
 浪人が道場に登場するとすれば、展開は一つしかない。
 道場破りだ。
 剣術大会の噂を聞きつけ江戸に出てきた竹谷は、まずは腕試しとして適当な道場に入った。
 いや、無名の浪人が御前試合に出るのは無理がある。竹谷が道場を訪れたのは、大会に出る権利を得るために、江戸でそれなりに名のある道場の名を借りようと、道場破りというやや無軌道な手に出た。
 竹谷は道場師範との対決を望むが、得体の知れない相手と試合は出来ないと断られ、代わりに師範代の久々知が試合をすることになる。
 ここで久々知の設定が生きてくる。よし。
 睨み合う双方。数度打ち合い、実力は均衡。どちらが勝つとも予想出来ない緊迫した試合の最中、久々知は突然己の背中から謎の声を聴く。
 僅か一瞬、意識が脇に逸れる。
 しかしほんの一瞬が命取りとなり、竹谷から手痛い一本を食らってしまう。
 不本意な結果となり、久々知は思わず見守っていた門下生たちに声を掛けたのは誰だと問うが、師範から見苦しいと一蹴される。
 約束通り看板は戴いていくと喜ぶ竹谷だが、師範は静かに大会の出場権はやるが看板は譲れんと告げる。

 そして竹谷は師範の老人にこてんぱんに負けてしまうわけですよ。
 この老人は学園長だな。
 幕府に対し多少の影響力を持つ、密かな実力者です。これもお約束です。っていうか話を上手く回すのに幕府と繋がりを持つ味方がいないといけないですからね。


 そして後半、二度目の登場は剣術大会、準々決勝辺り。
 いやその前に友好を深めるイベントがあってもいいかな。まあとにかく準々決勝ぐらいで相見えるんです。
 今度は久々知には綾部が取り憑いていない状態なので、邪魔の入らない真剣勝負。刀も竹刀ではなくて真剣がいいな。御前試合だけど、それぐらい大きなイベントということで。
 真剣勝負ということは負け=死はほぼ確定。
 これは燃える。
 ピリピリした緊張を感じますよ。脳内で。
 静かに睨み合い、いやしかし激しく斬り合い、一進一退の攻防。ほとんど互角の二人による長いような短いような真剣勝負。
 観戦する将軍も諸藩の大名も、警備の兵卒たちも、件の悪代官まで誰もが息を呑み前のめりになってその試合に没頭する。
 だがその緊張の中、突如白刃を煌めかし一人の代官に飛びかかる若侍があった!


 ちょっと興奮しすぎた。リアルで呼吸が激しくなりました。
 まあこれが綾部で、試合に集中した隙を狙って飛びかかったはいいが、悪代官には僅かな傷を負わせた程度で打ち返されてしまうわけですよ。
 再び竹谷と久々知の試合には邪魔が入り、勝敗は後半までお預けになります。

 ああ良いなあ。これは燃える展開ですよ。

 竹谷との決着は最後までつかなくてもいいですね。その方がいいですね。
 エピローグで共に悪と戦った五人が道を別つ時に、いつか決着を付けようと約束するんです。
 これは良い王道だ。

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