あまり時間がないのでここだけ更新しています。
その日書いた分をまとまりなく記事にしています。
ある程度まとまったらHTMLにする予定です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「家に帰る気は、ないんだね」
「ない」
「どうして? 家のお金を盗んで出ていったのを、怒られると思ってるからかな」
いやらしい奴だ。この場にいる第三者に聞こえるようにわざわざよく通る声で言う。おれの印象を落として、自分の印象は上げようとしている。こういう言い回しが上手い。
でも、その金はおれのために国が振り込んだ金額より随分少なかったはずだろう?
こいつの口座には、毎月何もしなくても順調にそれなりの金額が振り込まれるようになっている。おれが転がり込んできたことで父子家庭になって生活保護の対象になれたし、犯罪被害者等給付金ってやつもある。これは九年前の事件の被害者であるおれが、未だに重い障害を負っているということで……頭の方の障害だから事実どうなんだか判らないが、とにかく父親の準備した医者がずっとそう診断していたからそういうことになっている、それに対しての給付金で、つまりどちらにしろおれが受け取るべき金だ。
だからこいつが定職にもつかず、税金で遊んで暮らしているのは世間とおれのおかげだ。その上でこんなでかい顔とでかい声でいられるのは、ある種の特異な才能だろう。一般的な神経の持ち主なら恥ずかしくて表を歩くことも出来ないと思う。
「おい、なんか反論しろよ」
勘右衛門がおれの肩を叩いた。小声でもなかった。明らかに苛ついた声色で、奴に対抗するような、周囲に言い聞かせるような言い方だ。
「喋らない方がいい」
「はあ?」
「あいつは口がうまい。職業詐欺師だよ。そういうのには、端から関わらないほうがいいんだ」
「お前の父親だろ?」
「そうだ」
勘右衛門はおれの顔を二秒ほどじっと見た。それから、頷いた。
話が早くていい。
「金のことならそこの刑事さんにご相談されたらいいんじゃないですか。出るとこに出るとか」
「そういうのって可能なの?」
と、勘右衛門が刑事に向かって言った。
急に話を振られたからか、刑事は目をきょとんとさせて、
「それは……」と言い澱んだ。
「それは、無理だ。基本的に警察は親族間の金銭トラブルに介入することはない」
「そりゃそうか。どうすんの?」
「帰る」
「出直し?」
他人事だからってニヤニヤしやがって。相変わらず楽しそうにしている。別に嫌いじゃないんだけど。
「出直しって、もしかして何か悪いことを企んでいるんじゃ……」
いかにも痛ましげに言う。父親は、いかにも心配しているといった演技で、子供を思いやる穏やかな性格の父親という、周囲から見た印象を完成させようと図っている。
考えてみると、嘘を吐くこいつの顔を正面から見たのは初めてだ。父親はおれに対してはそれなりに正直だった。もちろん正直者だから善人というわけではない。大抵の殺人鬼は、犯行現場では自分の欲望に正直だったはずだ。
「もう帰ります。家には戻りません。さよなら」
少し芝居がかった台詞だろうか? たまに父親の遺伝子を感じて気分が悪くなる。
おれは出口に向かって真っ直ぐに歩いた。ざわついたファミレス店内に好奇の視線が飛び交っている。
誤字脱字がひどい
というかもう日本語が崩壊している
まああとで書きなおすからええか と思ってあまり見直しもせずに先進んでるんですけど
一個前のとか本当にひどい
なにもかもandroidの日本語入力が貧弱なのが悪い
「ない」
「どうして? 家のお金を盗んで出ていったのを、怒られると思ってるからかな」
いやらしい奴だ。この場にいる第三者に聞こえるようにわざわざよく通る声で言う。おれの印象を落として、自分の印象は上げようとしている。こういう言い回しが上手い。
でも、その金はおれのために国が振り込んだ金額より随分少なかったはずだろう?
こいつの口座には、毎月何もしなくても順調にそれなりの金額が振り込まれるようになっている。おれが転がり込んできたことで父子家庭になって生活保護の対象になれたし、犯罪被害者等給付金ってやつもある。これは九年前の事件の被害者であるおれが、未だに重い障害を負っているということで……頭の方の障害だから事実どうなんだか判らないが、とにかく父親の準備した医者がずっとそう診断していたからそういうことになっている、それに対しての給付金で、つまりどちらにしろおれが受け取るべき金だ。
だからこいつが定職にもつかず、税金で遊んで暮らしているのは世間とおれのおかげだ。その上でこんなでかい顔とでかい声でいられるのは、ある種の特異な才能だろう。一般的な神経の持ち主なら恥ずかしくて表を歩くことも出来ないと思う。
「おい、なんか反論しろよ」
勘右衛門がおれの肩を叩いた。小声でもなかった。明らかに苛ついた声色で、奴に対抗するような、周囲に言い聞かせるような言い方だ。
「喋らない方がいい」
「はあ?」
「あいつは口がうまい。職業詐欺師だよ。そういうのには、端から関わらないほうがいいんだ」
「お前の父親だろ?」
「そうだ」
勘右衛門はおれの顔を二秒ほどじっと見た。それから、頷いた。
話が早くていい。
「金のことならそこの刑事さんにご相談されたらいいんじゃないですか。出るとこに出るとか」
「そういうのって可能なの?」
と、勘右衛門が刑事に向かって言った。
急に話を振られたからか、刑事は目をきょとんとさせて、
「それは……」と言い澱んだ。
「それは、無理だ。基本的に警察は親族間の金銭トラブルに介入することはない」
「そりゃそうか。どうすんの?」
「帰る」
「出直し?」
他人事だからってニヤニヤしやがって。相変わらず楽しそうにしている。別に嫌いじゃないんだけど。
「出直しって、もしかして何か悪いことを企んでいるんじゃ……」
いかにも痛ましげに言う。父親は、いかにも心配しているといった演技で、子供を思いやる穏やかな性格の父親という、周囲から見た印象を完成させようと図っている。
考えてみると、嘘を吐くこいつの顔を正面から見たのは初めてだ。父親はおれに対してはそれなりに正直だった。もちろん正直者だから善人というわけではない。大抵の殺人鬼は、犯行現場では自分の欲望に正直だったはずだ。
「もう帰ります。家には戻りません。さよなら」
少し芝居がかった台詞だろうか? たまに父親の遺伝子を感じて気分が悪くなる。
おれは出口に向かって真っ直ぐに歩いた。ざわついたファミレス店内に好奇の視線が飛び交っている。
誤字脱字がひどい
というかもう日本語が崩壊している
まああとで書きなおすからええか と思ってあまり見直しもせずに先進んでるんですけど
一個前のとか本当にひどい
なにもかもandroidの日本語入力が貧弱なのが悪い
PR
この記事にコメントする
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
フリーエリア
最新記事
(05/25)
(05/22)
(05/20)
(05/19)
(05/12)
ブログ内検索