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あまり時間がないのでここだけ更新しています。 その日書いた分をまとまりなく記事にしています。 ある程度まとまったらHTMLにする予定です。
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 勘右衛門は二発目の拳を握りしめていた。
「なんだよ」
 鼻血で下半分赤くなった顔が、若干、怯んだ様に言った。
 何って、何も証明なんて出来ないから、手が出たんだ。そんなのは弁明にならない。判っている。
「なんか言えよ。何のつもりだ。邪魔すんなよ!」
 語気を強めた。
 こいつは、諦めてはいない。
 当たり前だ。その通り。
 こっちの方が正しいんだ。
 でも、おれは猛然と奴の襟元へ手を伸ばした。
 もう一度、コンクリートの壁に背中を打ち付けるようと思った。が、さっきのように簡単に突き飛ばされたりはしなかった。
 この暴力は分り易すぎたらしい。
 勘右衛門はその前に半歩を引いて背中をコンクリートへ貼り付けて、衝撃を耐える姿勢に入っていた。
 おれは確かに勘右衛門の襟首を両手で突き飛ばした。存外に手応えがなかった。
 だからおれは奴の首をいつでも締め上げることができるように、その首筋に両手のひらを這わせて、壁へ押し付けた。
 その左手を、勘右衛門の手が掴んだ。それから鼻血まみれの顔でニヤリと笑った。
「笑うな」
 その笑い顔に、急に怒りが湧き上がった。
 彼女を馬鹿にされているのではないか、と、そんな考えが頭をよぎったからだ。
「笑うよ。お前面白いわ」
「彼女は犯人じゃない」

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